今こそ登場せよ
過去におこったいろいろのできごとを、クヨクヨと思い煩っていてはいけない。過去は、もう過ぎ去ったのであって、ナイのである。未来は未だ来たらないから、これもまたナイ。未来に起こるであろうところの不幸をおそれて、クヨクヨ取越苦労をしてはならないのである。
しからば、現在はどうか。現在がいかに苦悩に充たされていても、それがいかに暗黒に見えていても、それは「仮相」あり「実相」ではない。すなわち、それは仮の姿であって、神様のおつくりになった世界の真実の相ではないから、ナイのである。かくの如くして、過・現・未来は、本来ナイのである。あるのは、完全円満な、神のいのちそのものなる「今」であり、それは時間空間を超越したところの″久遠の今″である。そこで吾々は、この「今」をこそ生き抜かなければならないのである。
私達は、取越苦労や持越苦労をしてはならない。今、やるべきことに全力をふるえ。その「今」の中に、過去をつぐない、未来を約束する″生命の種子″が播かれている。いかに現在が不幸のようにあらわれていても、たとい行き詰まっているようでも、そのような仮の相は、
「今を生きる」ところのあなたの前には、雲散霧消する。
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