苦痛を迎える五つの態度
苦痛がやってきたときに、それを迎える受け方に五種類ある。
(一)苦痛に対して恐怖し、悲鳴をあげて逃げ出そうとする受け方である。これでは苦痛は軽減せず、恐怖すればするほど、その苦痛は我々を追っかけて来てますます苦痛の種が増えてくるのである。
(二)次には苦痛を意志の力によって忍耐する克己的方法である。苦痛と闘うことによってその人の意志の力は鍛錬し増加する。克己主義(ストイシズム)がこれである。
(三)苦痛を本来無きものとして、苦痛あるがままに、「自己」を「苦痛」そのものから遊離して、第三者として「苦痛」を傍観し、「苦痛」に対して無関心となり、苦痛を越える方法である。
(四)すべては自己の心の所現であると観じ、苦痛があらわれて来たときに、自分の「どの想い」が間違いであったかを反省して、その間違った想いを改めて良き想いに変えることによって苦痛を消除する方法である。
(五)ひたすら実相の完全さを観て、実相そのままの完全さに成り切り自然に不完全さが消えて、苦痛も消滅し、天国浄土的状態が現実化する方法である。
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